僕は転職回数が多いので、多い中で数個の外国製パッケージを扱ったことがある。扱った当時は奇妙に思ったことは、作りが雑なのだ。雑といっても業務に支障があるというより、画面表示がずれるとかボタン配置が変とか、そういう部分が多い。それでも使われているのは業務に耐えうるからだ。正直当時はあいつらやる気あるのかとか思っていたが、そう思ってしまうこと自体が自分の首を絞めているのだ。
某大手の仕事をしているときにそういうチェックがとても厳しかった。やっぱりお客さんがどうこうなんだという話なんだけど、画面の見え方やらその他主観的な部分にかなりケチを付けられた。製品だけではない、仕様書の矢印の方向がどうとかこうとか、いろいろ言ってくる。でもそういうのってコアな部分のスケジュールに余裕がある場合に気にすることではないだろうか?既に遅れている段階で気にすることなのだろうか?サービスは完璧であるのが当たり前なのか?お客様と僕は主従関係なのか?お客様のために僕は死ななければならないのか?
でも若い頃外国製品のパッケージの仕事にケチをつけていた僕にそれを言う資格はない。結局お客様のためという名の下に、細かいところも許容せず、エンジニアやその他下っ端の従業員を押さえつけていた文化というのは僕ら自身が作っているものなのだろう。この文化はいったいどこから来たのだろうか?そしてどこに行きつくのだろうか?
マクドナルドのポテトの塩が辛いという程度で文句を言うのは辞めよう。配達の箱が壊れていても中身が無事なら良いではないか?飲食店でオーダーが通ってなくても怒る必要など無い。人に向けた矢が自分に向かっている、そしてそれは最悪のことだ。