増幅≒アナログ電子回路として書く。厳密には違うのだろうが、色々な本を見てもアナログ電子回路の本はほぼ増幅の話なので。

「増幅がわかれば電子回路の半分はわかったも同然」、これは「なっとくする電子回路」の序文に書いてある言葉だ。コレだけ聞くと、電子回路の半分も理解できるならすごいと思うだろうが、読み込んでいくとこれはすごく当たり前だと思う。

デジタル電子回路は0か1の話なので電子回路そのものの基礎知識が「不正確」であっても理解できる。後は基本情報処理に出てくるビットの知識があれば何とかなるレベルだ。アナログ電子回路が難しいのは、それを理解する「正確な」基礎知識が要求される面だろう。

例えばオームの法則は簡単だしテストの問題なら解けるだろう。これはキルヒホフの法則でも同じだ。だが、アナログ電子回路を勉強するとそれを如何に正確に理解できていないかわかるのだ。もう一つ例を出すと、GNDとか接地というのもを如何にわかっていなかったかも、勉強するにつれて思い知らされる。つまり、「増幅がわかれば電子回路の半分はわかったも同然」というより、理解する前段階で既に様々な知識を正確に理解していることを求められ、勉強するにつれてその理解の低さがわかってくるという感じだ。どちらも同義かもしれないが。

さて、表題だが、電子工作でトランジスタなんてスイッチ代わりにしか使ったことが無い人もいると思うし、センサ系を使うにしても理論まで勉強しなくてもWeb検索すればなんとかなることは多い。実際作りたいものがあって電子工作するだけなら、アナログ電子回路の理論まで学ぶ必要はないのかもしれない。だが、アナログ電子回路を学ぶことで、電子回路の知識がどんどん正確なものになっていく。だから、アナログ電子回路は勉強したほうが良い