「タオルケットをもう一度2」というゲームを他人から強く勧められた。なんで2なのかわからんが買うのは嫌だし借りると感想聞かれてうざったいのでやらない、と答えたらフリーソフトらしい。とりあえずググってダウンロードしたが、RPGツクール2000とやらのランタイムが必要らしい。古いものらしく、これをインストールすることで他のものが動かなくなるのが嫌なのでやめておいた。が、どんなゲームなのか知りたかったので、ストーリーを検索してみた。


こんなんだよ。だまされたよ。


もしかして嫌がらせで勧められたかと思ったのだが、けっこう人気のある作品らしい。夢にでてきそうな嫌なストーリーだ。やらなくてよかった。


最近映画にしても物語にしても、昔あれほど嫌っていたハッピーエンドなモノが好きになった。落語を好きなのも、不幸な話が少ないからだと思う。「帯久」とか嫌いだけど、それでも最後は悪い終わりかたではない。あれほど好きだった「カムイ伝」のようなものも読みたくない。今は「まんが道」のように悪者が一人もでてこないような漫画が好きだ。フェリーニの「道」よりも、ほとんどストーリーがあってないようなものである能天気でたわけたハリウッド映画が良い。映画・漫画もそうだが、読書も同じことだ。


漫画や映画同様、本も読めない・読みたくないジャンルが増えてくる。 読めない・読みたくない ジャンルのものの中でで読めるものは「昔読んだことがある本」に限られてくる。例えばカフカの「変身」のような話でもあらすじだけ読むと多分今の僕には読みたくない本だと思う。それでも再読可能なのは、昔読んだことがあるからだ。逆に「8月の光」のような本は、昔読んだことがないのであらすじだけで読む気が起きなくなる。だって、新潮版の裏表紙のあらすじに主人公の黒人が差別の末に惨殺されるとか書いてあるし。まぁ、文学は悩みとか苦痛とか絶望とかが書かれていることが多いので、読んだ事がないものを新規開拓するのは難しいと思う。


ゲームにしたって同様なのだろうなぁ。表題のゲームをやるには老いすぎたと思う。勧めてくれた人にこういった話をして、「落語を聞きながら将棋を指し、縁側で茶をすすっているような男にでも出来るゲームをお勧めしてくれ」と言っておいた。ソリティアでもやってろ、と即答されたが。