それはともかく今回、日高記事の否定を日銀会合までやらなかったのは確信犯なのだろう。もともと、市場を驚かせるとか、ねじ伏せるとかそういうのが好きな人のようなので、前回のマイナス金利の飛ばし記事には相当ご立腹だったのは想像に難くない。今思うとマイナス金利も飛ばし記事どころか、たんなる日高記者の妄想がたまたま当たったという可能性だってある気がする。昨日の暴落のみならず、現在のCME基準で東証より500円下がっているわけで、ここまでの副作用があるとは思っていなかったかもしれない。もしかしたらある程度上げておけば下がっても安心だと思ったかもしれない。つまり、その記事を利用しようとした面もあるかもしれない。本当のところはわからないけど。
今回ポジションを持っていなかったので、自分自身になんら被害も利益も無かったわけだが、黒田総裁の今回の行動は本人が意図したかどうかは別として、それなりに意味がある。そしてある程度の必要性もあるだろうと思う。 要は「公式発表以前に誰かが書いた記事がたまたま当たるかもしれないから信じて取引しても良いけど、間違ったら君ら死ぬよ」というメッセージになる。こういうのを市場に周知させる(本人にその気があったかどうかは別)のは悪いことではないと思う。日銀会合発表前の記事で市場が乱高下するなんてあってはならないことだろう。ただ、今回の暴落黒田総裁はさすがに舌打ちしているかもしれない。日銀発表の一週間前くらいに否定しておけばここまでの被害は無かったと思う。